コンサート情報2000

 

 

2000/12/10藤沢・ライブハウスにて哘崎考宏サロンコンサート

12月10日(日)ギタリスト哘崎考宏さんのサロンコンサート「伊福部昭ギター作品集」が行われました。ギターという楽器の真髄を知り尽くした、伊福部先生によるギター作品がまとめて聞け、哘崎さんの熱演が光りました。まず最初の三曲はオーソドックスなギター曲で、「古代日本旋法による踏歌」・「箜篌歌」・「ギターのためのトッカータ」が演奏されました。照明がちょっと暑めで苦労されていました。それから待望の、ギター版初演となる「胡哦」でした。調弦を待つ間の時間潰しは、なんと私の伊福部音楽解説と曲目解説です(哘崎さんは1月の野坂さんのコンサートでの私のコメントをリアルで聞いているので。)元がハープや筝の曲ですから、最初の三曲のようにギターから筝に進んだとは逆の流れで筝からギターなのですが、素晴らしい演奏でした。二十五絃筝で演奏される曲をギター一本でしかも、爪弾くのは片手ですから、並大抵の技巧ではありません。素晴らしい演奏に皆が陶酔しきったのでした。それから、最後が「ピアノ組曲」中の「盆踊」を哘崎さん自らが編曲されたギター六重奏版です。伊福部先生のチェック済みということもあり、原曲の雰囲気を損なうことなく、むしろチェンバロギターを使うことで、管弦楽版「日本組曲」に近い響きが出ていました。伊福部ファンも多く集まっていたのですが、更に色々なオケ曲をギター六重奏で演奏できるのではと、伊福部音楽世界が拡大する予兆に感動を覚えていたのです。演奏会終了後の同所でのパーティー、それから場所を変えての伊福部ファンの忘年会と、素晴らしい1日でした。アンコールを忘れていたと哘崎さんは笑っていらっしゃいましたが、五曲全部を素晴らしく弾かれた後に、アンコールを求めるようなことは体力的に厳しいと思っていました。是非、今度はまず日本組曲全曲のギター六重奏版を期待したいと思います。

 

2000/11/18釧路芸術館アートホールにてピアノ組曲等を演奏

11/18(土)の19時より釧路芸術館アートホールにて、伊福部昭と早坂文雄の作品を扱うコンサートが行われました。演奏された伊福部作品は、「ピアノ組曲」と「サハリン島土蛮の3つの揺籃歌」です。演奏は、テラ弦楽四重奏団と、ピアノ 波塚三惠子、ソプラノ 菊池江という皆さん北海道在住の方です。是非行かれた方は、状況を教えてください。

 

2000/10/30電気文化会館ザ・コンサートホール(名古屋)にて「琵琶行」を演奏

最近、野坂先生がやたらと「琵琶行」を弾かれますので、フォローが大変です。”音楽が語るアジアの今 第1夜「日本音楽の古典と現在」〜邦楽器と共に”というコンサート・シリーズにおいて、「琵琶行」を弾かれました。しかし、直前の10/28が「因幡万葉の歌五首」で、10/30が「琵琶行」ですから、演奏するのも大変です。特に「琵琶行」は長い曲ですから。しかも、名古屋での「琵琶行」の演奏は10/11以来でした。オール伊福部プログラムとかだったら、行くのですけどね。

 

2000/10/28東京文化会館小ホールにて「伊福部昭作品による」藍川由美リサイタル

10月28日(土)16:00開演のリサイタルは、全曲伊福部作品のプログラムで行われました。まさに「至福の時」という二時間でした。下手な感想を書くのは気が進みませんが、当日来られなかった方のために、少しコメントをしておきます。

T.アイヌの叙事詩に依る対話体牧歌(1956) (ティムパニー長谷川友紀)…私も3/31の演奏を聞いた時に、いいティムパニストだと思いましたが、即出演依頼に行った藍川さんの行動力は、無駄ではなかったです。優雅で美しい演奏でした。アイヌ風の衣装を着けた藍川さんとの息もピッタリでしたね。

U.摩周湖(1992)(ヴィオラ百武由紀、ハープ木村茉莉)…この日の演目は、新作も含めて更科源蔵さんの詩に基づくものが多かったのですが、伊福部先生は直接に親交があったこともあり、ベースにある世界観の共鳴といった境地だったと思います。ただひたすらに美しい声と弦の音色に聞き惚れるのみでした。

V.オホーツクの海(1958/1988) (ファゴット吉田将、コントラバス黒木岩寿、ピアノ岡田知子)…この年の春が男声バリトンだったので、新鮮に聞こえます。もっとも当日に、88年の演奏と95年の演奏をCDで聞いていたのですが。詩の美しさ・荘厳さを失わない歌唱でした。是非、合唱版を聞いてみたいという声もあるのですが。フォンテックが持っている84年のゆうぽうとの音源をCD化してくれませんかね。

W.因幡万葉の歌五首(1994) (アルトフルート中川昌巳、二十五絃筝野坂惠子)…曲ごとに伴奏楽器が変わって、各々トップ・レベルの方々というのは、何とも贅沢です。しかも、伊福部歌曲の伴奏は、決して単なる伴奏ではありません。歌い手とコラボレーションしながら、同時に競い合ってもいます。野坂先生の安定した二十五絃筝と、低音フルートの魅力に支えられて、もしかして現代の東京ではなく、古代の奈良や鳥取にいるのかと思わされるような和装の藍川さんの歌でした。

X.蒼鷺(2000)(詩:更科源蔵、オーボエT.インデアミューレ、コントラバス黒木 岩寿、ピアノ岡田 知子)…伊福部先生の最新作!(スコアの仕上がりから考えると、アンコール曲の方が新しいけど)わざわざこの曲のために来日したインデアミューレ氏のオーボエが、伊福部先生の音楽ととっても合っていました。更科氏の深い詩を、音楽が更に深くして行くのです。ファゴット、アルト・フルートと来て、真打ちがオーボエといった感じでしたね。

アンコール 聖なる泉(1964/2000)(ヴィオラ百武由紀、ハープ木村茉莉、ファゴット吉田将)…このHPの読者の方なら、このHPと藍川さんのHPとで協力して作り上げたこのアンコール曲の経緯は言うまでもないでしょう。” 伴奏は、ピアノもいいし、ハープもいいし、二十五絃筝でもいいですね!!”と書いたことに対する答えが、上記の編成です。開演前にこの編成を聞いた時には、ファゴットの存在が疑問でしたが、聞いてみて流石伊福部先生と感嘆を禁じ得ませんでした。原曲がデュエットですから、その低音部をファゴットに吹かせるというのは、何とも贅沢です。奏者の吉田さんがゴジラファンで、是非とも参加したいと言われてできたこの編成でしたが、素晴らしい出来映えでした。「胡哦」で既に純粋音楽となっていた「聖なる泉」が、ついに歌曲としても純粋音楽となったのです。効用音楽である特撮映画音楽から伊福部音楽ファンになった者にとっては、無常の喜びとしか言えません。

と、書いてみて何が「少しコメントを」なのかと、自ら首を傾げてしまいました。私の筆力では、到底及びもつきません。ただひたすら、全曲を歌い上げた藍川さんに感謝するのみです。時間の関係で「ギリヤーク族の古き吟誦歌」が割愛となりましたが、本当にこれで十分でした。で、ビッグ・ニュースとして、今回のリサイタルをライブ録音でCD化するという話もあるようです。是非、発売されたなら、聞いていただきたいと思います。現行版の「伊福部昭 全歌曲」にない、ライブ録音の良さを堪能できるのではないでしょうか。終演後、暫くサイン攻め・写真攻めで伊福部先生は開放されませんでした。

 

2000/10/14現代ギター社GGサロンにて「日本組曲」(ギター二重奏版)を演奏

ギタリスト上田英治さんと奥様のちよさんが、7/9の大阪に続いて、今回は東京にてコンサート(デュオ上田東京デビューコンサート)を開かれました。この編曲については、伊福部先生はご存知ないようです。50人ほどが収容できる小さ目のホールで三分の二くらいが埋まっていたでしょうか。実際に聞いてみましたが、「オーケストラのスコアに基づきつつ、ギターの特殊奏法も駆使して大胆かつ繊細な表現ができれば」と、ご本人が以前私あてのメールに書いていらっしゃったように、ギターの特殊奏法が沢山用いられていました。とても面白かったのですが、伊福部先生が編曲されたなら、もっとシンプルだろうなと思いました。二面の二十五絃筝版の方向に向かったら期待できたシンプルな弦楽器の良さが、オケ版を意識してしまったために濁った感がありました。でも、それは私が求めていたものと違っただけで、演奏としては大変楽しかったですね。なお、奥様が「現代ギター」誌に将来「ゴジラのテーマ」を弾いてみたいと書かれており、今後も期待大です。なお、ギター二重奏による「交響譚詩」も考えていらっしゃるようで、二面の二十五絃筝版との聞き比べも面白そうですね。

 

2000/10/4大倉山記念館にて「琵琶行」を演奏

下記と同様に、野坂惠子&鈴木一郎デュオ・リサイタルの形式で、「琵琶行」が演奏されました。大倉山記念館で毎週行われる水曜コンサートの一環です。入場料金は、2000円と津田ホールよりも安くなっています。開演7時で、場所としては東急東横線の大倉山駅から、すぐの丘の上ですから、歩いて5分強です。水曜コンサートの魅力は、昔と変わっていなければ、演奏終了後に観客と演奏者とが一緒に歓談できることでしょうか。仕事が忙しくて行けませんでしたが、結構盛り上がったようです。

 

2000/9/26津田ホール及び10/11ザコンサートホール(名古屋)にて「琵琶行」を演奏

野坂惠子&鈴木一郎デュオ・リサイタルで「琵琶行」が演奏されました。既報のバルセロナ・ギター・フェスティバルの再演といった形です。録音・舞台初演から約1年が経ち、更に野坂さんの演奏は深くなっていますね。9/26の東京での演奏を聞いてきましたが、演奏回数が増えるにつれて、段々「琵琶行」の奥深さが増してきたように感じます。初演よりも良かったのではないでしょうか。

 

2000/9/17アルメニアのJapan-week 2000にて「ヴァイオリン協奏曲第2番」を演奏

またまた、行く人もいないでしょうにの演奏会でした。指揮井上喜惟、ピアニスト館野泉、ヴァイオリニスト緒方恵との予定です。同じ日に演奏されたのが、メシアン:忘れられた捧げ物、矢代秋雄:ピアノ協奏曲、ストラヴィンスキー:バレエ《火の鳥》組曲ですから、関東なら出向くのに!!

 

2000/8/4伊豆ターレガホールにて「ギターのためのトッカータ」を演奏

ギタリストの哘崎考宏さんがギタリスタスの伊豆公演にて、前月と同様、トッカータを演奏されました。秋のギターオーケストラ公演、来年のカーネギーホール公演と色々予定ある中で、大変です。

 

2000/7/9ザ・フェニックスホールにて「日本組曲」(ギター二重奏版)を演奏

ギタリスト上田英治さんと奥様のちよさんが、日本組曲全4曲をギター版に編曲して演奏されました。ご本人はオーケストラ版のスコアに基づきつつギターの特殊奏法も駆使してと言われていますが、野坂さんの二面二十五絃筝版に近いイメージになったのでしょうか。なお、現代ギター社から発売中のビデオ「上田英治・長岡増男ギタージョイントリサイタル」(GGVD2002 1999年1月発売 5250円)の中に、上田英治さんの演奏する「古代日本旋法による踏歌」が収録されているとのことです。

 

2000/7/3みなとみらい小ホールにて「ギターのためのトッカータ」を演奏

ギタリスト哘崎考宏さんが同曲を演奏されました。当日体調が悪く不本意な出来だったとのお話でしたが、なかなかの熱演でした。ギターの仲間に色々な楽器があって、また、新堀ギター学院の生徒に色々な人がいることがわかって、大変面白かったです。是非、来年のカーネギーホールでは、胡哦のギター版を!!

 

2000/6/6津田ホールにて「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」を演奏

ヴァイオリニスト小林武史とピアニスト エレーナ・アシュケナージ(かのウラディーミルの妹)のデュオ・リサイタルにて、「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」が演奏されました。小林さんと言えば、ヴァイオリン協奏曲第2番の初演等伊福部音楽とも馴染み深い方ですから、演奏は極めて卒なく聞かせどころを押さえた憎い演奏でした。流石に第三楽章では少し疲れも感じられたのですが、この曲の魂がビンビンに伝わってきました。譜面通り一音も間違えない演奏よりも、心を伝える深みのある演奏が伊福部作品を生で聞く醍醐味だと思います。

 

2000/5/13ヒルサイドプラザホールにて「ヴァイオリン協奏曲第1番」(ピアノ版)を演奏

ヴァイオリニスト奥村智洋、ピアニスト林絵里という組み合わせで、代官山のヒルサイド・プラザのホールで、上記の曲目が演奏されました。ピアノ版への編曲は82年に先生自らされたものとのこと。原曲のイメージを損なうことなく、却ってヴァイオリンがより引き立つ演奏でした。奥村さんの演奏も少し固くなっているかとも思いましたが、大変力の入った熱演で素晴らしい出来映えでした。ゴジラの旋律は、ピアノで力強く弾かれていました。また、オーケストラがない分、曲の構成がより浮き彫りにされて聞こえました。幻と言われた42年の協奏風交響曲の血を濃く引く作品は、リトミカ・オスティナータとシンフォニア・タプカーラの2曲と思っていたのですが、この編曲においてピアノで力強く弾かれるリズムは、まさに協奏風交響曲のもの。オーケストラ版では気づかなかった発見に、ビックリでした。是非、今度はヴァイオリン協奏曲第2番とかも聞いてみたいです。

 

2000/4末〜5月初めギターフェスティバルにて琵琶行を演奏

と、書いてもこの演奏を聞くためだけに、現地に行く方はいらっしゃらないでしょう。なんと場所は、スペインのバルセロナ! 演奏されるのはもちろん我らが野坂惠子先生です。

 

2000/3/31JASRACけやきホールにて「伊福部昭作品をとおして探る北方諸民族の歌」

かつて学長及び民族音楽研究所長等を歴任された東京音楽大学民族音楽研究所の公開講座として、上記の演奏会が行われました。年度末最終日の金曜18時から代々木上原なので、ギリギリまで迷ったのですが、管理職の強みということで、「今日は早く出る!」と言い置いて17時過ぎにオフィスを出ました。そういえば、札幌での音楽祭の時も金曜17時にオフィスを出たっけ。公開講座ということで、司会片山杜秀の曲目紹介、伊福部先生による曲目解説、木部氏による森田たまの随筆に出てくる伊福部音楽の紹介等単なるコンサートを超えて、深い洞察と思惟に満ちた空間となりました。演奏された曲目は、ギリヤーク族の古き吟誦歌、サハリン島先住民の三つの揺籃歌、オホーツクの海、シレトコ半島の漁夫の歌、アイヌの叙事詩に依る対話体牧歌と伊福部歌曲の大半の作品でした。たまには藍川さんでない歌曲もよいかと思っていたら、藍川さんはちゃんと会場に見えていましたし、金曜夕方という最悪の条件ながら、私の知っている主だった伊福部フリークはほぼ全員顔を揃えていました。ソプラノの弓田さんは、ギリヤークの頃は何となく西洋歌曲的な歌い方が耳に付いたのですが、最後のアイヌの頃には、しっかりと伊福部世界に浸っていらっしゃいました。また、オホ−ツク・シレトコは、バリトンの水野さんの歌でした。男声による伊福部歌曲もよいものです。CDでは藍川さんしか出ていない曲もあり、また異なる解釈を聞くことができて大変勉強になりました。事前に無料だとは伺っていたのですが、十分にお金を払っても聞く価値のある演奏でした。個人的には、アイヌでティンパニを叩いた長谷川さんの演奏が印象に残りました。演奏を聞いて、ますます秋の藍川さんのリサイタルが楽しみです。

 

2000/3/11神奈川県立音楽堂にて「ピアノ組曲」を演奏

3月11日神奈川県立音楽堂にて、チェレプニンと彼にゆかりのある日本の作曲家の作品を集めたコンサートが行われました。直前の9日には、片山氏による関連のセミナーも催されていました。伊福部先生の作品としては、ピアノ組曲全曲をリプスというロシア人奏者が演奏されました。なかなか熱の入った演奏だったようです。「ギターのためのトッカータ」がキャンセルにならなければ、無理してでも行ったのに!

 

2000/3/9札幌コンサートホールKitaraにて「シンフォニア・タプカーラ」を演奏

来年の3月9日札幌コンサートホールKitaraにて、「シンフォニア・タプカーラ」が演奏されました。指揮は小松一彦さんで、演奏は札幌交響楽団です。他に演奏されるのは、山田耕筰の「曼陀羅の華」、近衛秀麿の「越天楽」、武満徹の「ノヴェンバー・ステップス」、柳田孝義の「箏協奏曲」、そして早坂文雄の「序曲ニ調」とのことで、タプカーラは第二楽章のみの演奏だったようです。しかし、タプカーラなら第一楽章だけの方が、と思うのは私だけでしょうか。協奏風交響曲ほどではないですが、第二楽章はずいぶんとゆっくりしたテンポですし、むしろ聴衆がよく間違えて楽章の終わりに拍手をしてしまうくらいにコーダが盛り上がる第一楽章の方がよかったのでは?

 

2000/2/13九州交響楽団定期演奏会にて管弦楽のための「日本組曲」を演奏

218回の定期演奏会にて「管弦楽のための日本組曲」が演奏されました。指揮は岩城宏之と珍しい取り合わせだったようです。場所は、アクロス福岡シンフォニーホールで、九州交響楽団としては第172回の"交響譚詩"以来の伊福部だそうです。

  

2000/1/15ドルチェホールにて「野坂惠子<二十五絃筝>の世界」

千葉市稲毛区にあるドルチェホールにて、午後3時より上記のコンサートがありました。演奏された伊福部先生の筝曲は、「胡哦」と「琵琶行」の2曲でした。琵琶行はリサイタル以来の嬉しい再演です。野坂さんの旧友坂田誠山さんの作られたドルチェホールは、小規模なホールで大変アットホームな雰囲気でした。野坂さんはいつもの和服でなく洋服でした。聴衆は、琴を学ばれている若手から年配の女性が中心で、男性は僅かでした。プログラムに曲目の解説がなかったことから、野坂さんから演目の作曲者の話があった後に、舞台から伊福部先生の音楽の魅力や映画音楽について語れと私にも依頼があり、私の拙い解説を挟み、「胡哦」と「琵琶行」が演奏されました。ちょっとホールが暑く、野坂さんも調子を狂わせて完璧な演奏ではなかったのですが、生演奏がCDと違うのは聞こえてくる音符以外の演奏者の気迫や熱気、聴衆の盛り上がりだと思います。決して、ミスタッチを非難すべきではないと考えます。難しい伊福部音楽をミスタッチなしで生演奏するのは、至難の技だと思います。終演後は、野坂先生を囲んでの懇親パーティーでした。ギタリストの哘崎考宏さんから、最新の情報(「胡哦」をギターで演奏する許可を頂いたとか。)を聞けたりとか、とても有意義でした。大きなホールでの演奏会では味わえない良さがありました。しかし、私は最初に野坂さんに目があって目礼はしていたのですが、MCの最中に当てられて久方ぶりに教師に指された生徒の気分を味わいました。でも、私のこともきちんと紹介してくださったことと、伊福部音楽の魅力を聴衆の前で話させていただいたのは、貴重な経験でした。どうもありがとうございました。

 

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