コンサート情報2002

 

2002/12/16・18けやきホールにて『アイヌの叙事詩による対話体牧歌』を演奏

二日にわたって開催された東京音楽大学民族音楽研究所の公開講座で、第一日は甲田潤氏の編曲による合唱版(合唱:Chor June)で、第二日はソプラノ:弓田真理子、ティンパニ:長谷川友紀という最近の名コンビで、演奏されました。年末進行のスケジュールの合間を縫って、第二日の演奏の一部だけ聞きに行ったのですが、歌うたびに、弓田さんのソプラノは安定してきて、伊福部音楽にマッチしてきています。また、茶髪になったとは云え、長谷川さんのティンパニは相変わらず、安定感だけでなく、ビジュアルも楽しませてくれます。実は、第一日は台湾プノン族の歌と踊りが、第二日は千歳アイヌの歌と踊りとが、合わせて演奏されたのですが、第二日のアトゥイソカタのウポポしか聞くことができませんでした。お元気ならば、第二日に伊福部先生と中本ムツ子さん(千歳アイヌ文化伝承保存会会長)の対談も予定されていたのですが、前週の野坂さんのリサイタル後に検査入院中とのことで、替わりに甥の伊福部達東大教授の講演がありました。アイヌの歌とか、聞きたかったなあ。

 

2002/12/10野坂惠子第19回リサイタルにて『七ツのヴェールの踊り』及び『交響譚詩を演奏

18回では、当初予定されていたものの、間に合わなかった新作『二十五絃筝甲乙奏合 七ツのヴェールの踊り〈バレエ・サロメに依る〉』と、『二十五絃筝甲乙奏合 交響譚詩』が演奏されました。野坂惠子さんと小宮瑞代さん母娘の息の合った演奏で、新しい伊福部音楽世界が堪能できました。『交響譚詩』は演奏回数を重ねる度に安定感が増してきており、前月に聞きに行った松の實會の演奏会における演奏よりも、更に熱の入ったものでした。『七ツのヴェールの踊り』は相変わらずの難曲で、緩急の切替がうまく、元の管弦楽曲よりも、幽玄な世界を感じさせてくれました。是非CD化して、多くの方に聞いていただけたらと思います。この日の野坂さんは、終始力強い演奏で、大変素晴らしい出来でした。終演後にお話をしましたが、やり遂げたという充実感が野坂さんに満ちていました。

 

2002/11/30日暮里サニーホールにて「ヴァイオリン協奏曲第1番」(ピアノ版)第2楽章を演奏

伊福部先生の楽譜出版(次も進行中)に忙しいめぐまる。さんが、アデカ・富士通ジョイントコンサートにて「ヴァイオリンと管弦楽のための協奏風狂詩曲」(ピアノ・リダクション版)第2楽章(昨年の第一楽章に続いて)を演奏しました。それまでの曲と一瞬でホールの様相が変わり、ピアノの荒々しいリズムと激しいバイオリンの音が、小さな空間に満ち溢れ、伊福部音楽を意識して知らない聴衆の多くをも打ちのめし、虜にしたのでした。演奏者の熱気が、難曲を乗り越えさせたと言っても過言ではありません。是非、次の機会は、スコアだけ発売されて未演奏となっている「ヴァイオリン協奏曲第2番」(ピアノ版)を!

 

2002/11/29京都市立仁和小学校多目的ホールにて「交響譚詩(ギター二重奏版)を演奏

伊福部作品のギター演奏と言えば、東の哘崎考宏に対して、西の上田英治でしょう。奥様の上田ちよさんとのデュオ・ウエダによる伊福部作品は、「日本組曲」に続いて「交響譚詩」(ギター二重奏版 編曲:上田英治)です。午後7:15より地元京都の生涯学習事業の一環としての無料演奏会で披露されました。また、翌30日(土)には、大阪梅田のスペイン風居酒屋「グラナダ」の「上田英治ギターミニコンサート」で、「ギターのためのトッカータ」と「聖なる泉」(ギターソロ版 上田英治編曲)を演奏されました。なかなか精力的にご活躍です。

 

2002/11/23日刊工業ホールにて「二十五絃筝甲乙奏合 交響譚詩を演奏

野坂惠子先生の主催される松の實會の演奏会にて「交響譚詩」が演奏されます。もっともおさらい会・発表会の場ですし、朝から野坂恵子・衣里両先生は出ずっぱりです。場の雰囲気もあるし、演奏の質は期待しないでと本人に釘を刺されています。(松の實會のHPに曲目が告知されましたので、記録としてアップしました。)ところが、聞いてみてビックリ。特に第二譚詩のゆったりとした無理のないテンポは出色で、初演から13ヶ月が経ち、ようやく手に馴染んできたのかもしれません。12月のリサイタルが大変楽しみに思われます。

 

2002/11/18イタリア・ミラノにて『アイヌの叙事詩による対話体牧歌』を演奏

ミラノ在住の元日フィル打楽器奏者梅津千恵子さんのコンサートにて、有賀喜見子さんのソプラノで、演奏されています。イタリアの人たちの耳には、どう聞こえたのでしょうか。会場はCentro Culturale ROSENTUM です。同月20日に同じ会場で行われた有賀喜見子さんの歌のコンサートでも、演奏されている可能性があります。

 

2002/11/3芦屋ルナホールにて「琵琶行」を演奏

13時からの筝曲東西名人会で、野坂惠子さんが『琵琶行』を演奏されたようです。

 

2002/10/12大倉山記念館にて「物云舞」を演奏

東急東横線大倉山駅から近いけど、坂道が急な丘の上にある大倉山記念館にて、野坂惠子門下の山本亜美(つぐみ)さんによって『物云舞』が演奏されました。野坂さんの演奏する『琵琶行』に感動して二十五絃筝に取り組んだ(通常の筝から)とのことで、やや堅さも見られたものの、真摯な取り組み姿勢は大変好感が持て、今後の期待大です。(演奏後の感想は、『物云舞』ってこんなに難しい曲だったのか、でした。アンコール等でさらっと弾かれる野坂先生の偉大さを再確認させられました。)

 

2002/10/11札幌コンサートホールKitaraにて「シンフォニア・タプカーラ」(吹奏楽版)を演奏

6月の東京芸術劇場の演奏会にて絶賛された陸上自衛隊中央音楽隊による『タプカーラ』(吹奏楽版)が、再演されました。しかも、場所は伊福部先生ゆかりの札幌です。

 

2002/10/2御茶ノ水ギターギャラリーNにて「盆踊」を演奏

ギタリスト哘崎考宏さんを中心とする新堀ギター男性六重奏団”DANROKU"によるギター六重奏編曲版で『日本組曲』中の「盆踊」は、7/13に名古屋で演奏されていたりするのですが、10/2(水)久しぶりに関東で演奏されました。曲の紹介で、五重奏による”ゴジラのテーマ”が弾かれるなど、伊福部音楽に造詣の深い哘崎さんならではの演奏でした。他に演奏されたベリナティ・アサド等の現代曲も良く、また、メンバーの瀬戸さんの作品も素晴らしかったです。中盤のFl久保・G林の両先生によるデュオもしっとりと良かったですね。なお、前週の9/25の同時刻にも、藤沢のライブハウスNで、同様のプログラムで演奏されています。

 

2002/9/4東京都交響楽団が「日本狂詩曲」を演奏

邦人作品を取り上げる新シリーズとして、「日本音楽の探訪」が始まりました。シリーズ第一回は、別宮貞雄:『管弦楽のための「二つの祈り」』、田中利光:『サドロ・コンチェルト』、三善晃:『童声合唱と管弦楽のための「響紋」』、外山雄三:『管弦楽のためのラプソディ』とともに、伊福部先生の『日本狂詩曲』が演奏されました。外山先生以外は、すべて作曲家自身が臨席するという状況で、沼尻竜典の指揮も乗っており、NAXOSの『日本管弦楽名曲集』よりも熱のこもった演奏となりました。数ヶ月前にビオラ・パートのトップが退団したことで、特に第一楽章のビオラの聞かせどころがやや心もとなかった感はありましたが、それ以外は好演であったと評価してよいでしょう。私の席は、前過ぎ(S席の最前列)で管楽器が聞こえにくかったのですが、弦楽器の様々な特殊奏法を眼にすることができて、大変面白かったです。これからの「日本音楽の探訪」シリーズは、要注目かもしれません。なお、当初は、『ラウダ・コンチェルタータ』を演奏する予定だったのですが、ソリストが『サドロ・コンチェルト』に集中したいとのことで、変更になったものです。しかし、巨体を揺るがしながら、力強く、かつ、繊細な演奏で『サドロ・コンチェルト』を熱演したペーター・サドロ氏による『ラウダ・コンチェルタータ』も聞いてみたかった!

 

2002/8/22中国で「琵琶行」を演奏

北京の保利劇院で行われた日中友好20周年記念演奏会で、野坂惠子さんが「琵琶行」を演奏されたようです。

 

2002/7/7東京正人吹奏楽団が吹奏楽版「タプカーラ」を演奏

東京正人吹奏楽団の第15回定期演奏会で、「シンフォニア・タプカーラ」が演奏されました。指揮は鈴木正人氏で、会場は練馬文化ホール 大ホール(東京都練馬区)でした。多忙で行けませんでした。

 

2002/6/8陸上自衛隊中央音楽隊が吹奏楽版「タプカーラ」を演奏

陸上自衛隊中央音楽隊の第51回定期演奏会にて、「シンフォニア・タプカーラ」(吹奏楽版)が演奏されました。伊福部先生ご自身が、原曲よりいいかもと言われた編曲は、伊福部先生の孫弟子にあたる松木敏晃氏によるもので、原曲の雰囲気を壊すことなく、かつ吹奏楽版ながらも、深い味わいのある作品となりました。吹奏楽版の「タプカーラ」としては、決定版と言って過言ではありません。(陸上自衛隊中央音楽隊の演奏者サイドからは、指揮の振り間違いや、テンポのミス等厳しい点しか付けられないという自省の弁も聞こえていますが、プロの要求水準としてはそうかなと思いつつ、十分に満足できる水準でした。)弦楽器がCbを除いて存在しないのに、ここまで演奏できると言うのは、驚きでした。大津シンフォニックバンドの編曲・演奏したCDが発売されたためか、「タプカーラ」を取り上げる吹奏楽団が増えていますが、段々要求水準は高くなりますよ。是非、この演奏で良いから、CD化を熱望します!!アンコールのタイケによるマーチ「ツェッペリン伯爵」も良かったです。やはり、同隊による伊福部マーチ(吉志舞も可)を聞きたい!!

2002/6/6札幌にて札幌交響楽団が伊福部昭作品を演奏

2002ワールドカップ前夜祭として、ゆかりの地札幌で「日本の音楽〜伊福部昭と山下洋輔〜二つの世界」と題し、小松和彦指揮札幌交響楽団演奏で伊福部作品が演奏されました。演奏された伊福部作品は、『日本狂詩曲』『日本の太鼓』でした。山下洋輔とのミスマッチはともかく、特に札幌で書かれ、札幌まつりの笛を用いながら、札幌で初の演奏となった『日本狂詩曲』にとっては、記念となる演奏だったようです。一部ミスもあったようですが、さすがはプロの交響楽団というイメージのようですね。日本の太鼓もCD化されているのが、伊福部先生自身の指揮によるものだけに、聞きに行きたかったです。

 

2002/6/2けいはんなプラザ住友ホールにて「交響譚詩」を演奏

けいはんなフィルハーモニー管弦楽団の演奏会にて、ショスタコーヴィチ「交響曲第9番」・コダーイ「ガランタ舞曲」とともに、「交響譚詩」が演奏されました。指揮は、蔵野雅彦さんです。

 

2002/6/1吹田市文化会館メイシアター大ホールにて「シンフォニア・タプカーラ(吹奏楽版)を演奏

大阪のアマチュア楽団であるMuse Symphony Wind Orchestraの第13回定期演奏会で、「シンフォニア・タプカーラ」の編曲吹奏楽版が演奏されました。やや流行の感がある「タプカーラ」吹奏楽版ですが、こういった機会で少しでも多くの方が伊福部音楽の魅力を知ってもらえたらと思います。先生から編曲の許可を得ているようです。

 

2002/5/19紀尾井ホールにて新交響楽団伊福部昭米寿記念演奏会を演奏

午後3時開演予定の標記演奏会にて、米寿記念として伊福部昭作品が演奏されました。まず、冒頭が、石井眞木氏の指揮による「土俗的三連画」でした。室内楽向けのホールなので、選曲としては適切かと思いましたが、やや奏者の固さが抜け切れておらず、音がバラバラな感じでした。もともとが14人のソリストのための曲ですから、やむを得ないのかもしれませんが。

続いて、そして高弟方による新作「伊福部先生の米寿を祝う「四つの舞」2002年)1.扇の舞 石井眞木 2.魂殖ゆの舞 眞鍋理一郎 3.皐月の舞 三木 稔 4.悠久の舞 今井重幸」でした。演舞を含めたパフォーマンスと曲想がいかにも石井さんといった感じの”扇の舞”、力強さの中にも繊細さが伺われる眞鍋さんの”魂殖ゆの舞”(演奏後、足早に引っ込まれたところなど、眞鍋さんらしかったです。)、三木さんご本人は不在でしたが、時間のない中で作られたとおっしゃる”皐月の舞”、そして最後に今井さんの”悠久の舞”。おそらく曲のインパクトの強さと構造で伊福部音楽の特徴をもっとも色濃く受け継いでいたのが、”悠久の舞”だったと感じました。あまり映画音楽にしても純音楽にしても聴ける機会は少ないのですが、これまで聞いたことのある今井節の延長線であり、かつ、伊福部カラーを強く出されており、もっと色々な作品を聞きたいと思わされました。

ギリヤーク族の古き吟誦歌」(オケ版)は、オリジナルのピアノを芥川・松村・黛・池野の4人の弟子がオーケストレーションされたもので、初演であった古希の記念演奏会以来18年ぶりの再演です。編曲者のうち2人は亡くなり、池野先生はスペイン在住で、松村禎三さんしかいないのは寂しかったですね。ソプラノは、宇佐美瑠璃さんでした。(ミラーマンで博士役を演じられた宇佐美淳さんのお嬢さんだとか。)次の「タプカーラ」でも強く感じましたが、室内楽用の中ホールにオケを乗せたために、打楽器や管楽器が相当強く耳に達してしまい、弦楽器やソプラノ独唱がやや弱くなってしまいます。それでも、オーケストラによる音の深みを伴った正当な歌唱は、初めて耳にしたピアノ版とはまた異なったオケ版の面白さを味わわせてくれました。

休憩を挟んで後半は、「シンフォニア・タプカーラ」からです。伊福部先生の代表曲という意味では、欠かすことの出来ない選曲です。前曲でも書きましたが、ややこのホールでオケというのは、無理があったかもしれません。新交響楽団の演奏は、おそらく過去の同オケのものと比べても、ダントツによかったのですが、特に協賛出演者も加わった強力な打楽器パートの音がダイレクトに反射板から聴衆に向かってしまい、やや奥深さを欠くイメージに聞こえてしまったのです。せめて東京文化会館や東京芸術劇場でもよかったのに、という感じでした。また、ホール中央の席では、低音部が共鳴したようなノイズが耳につきました。CD化の際には消されると思いますが、どう考えても伊福部先生の席でも、聞こえたはずです。それでも、この「タプカーラ」の演奏は、ベストとして語り告がれるものと思います。

最後の、「SF交響ファンタジー第1番(抜粋)」は、映画音楽系のファンに対するサービスであり、アンコールを省く換わりのものとも思われたが打楽器や管楽器が強くなるというホールの特徴は、この曲にはピッタリだったかもしれません。抜粋では、キングコングがいなくなり、ツギに違和感を覚える箇所も数ヶ所ありましたが、慣れの問題かと思います。米寿記念にふさわしい力の入った演奏でした。

休憩中・終演後と伊福部先生にサインを求める聴衆が長蛇の列となっていました。かつて私もその中の一人であったから気持ちはわかりますが、先生の体調を考えると少しでもお疲れにならないように配慮したいものです。

なお、同日19時に石川県立音楽堂邦楽ホールで行われた日本音楽集団の演奏会で「郢曲 鬢多々良」が演奏されたようです。

 

2002/4/7旧東京音楽学校奏楽堂にて複数の歌曲集を演奏

18時半開演の東京室内歌劇場コンサート「戦中派II期の作曲家達 --日本歌曲 その流れをたどって----そのVII」にて、早坂文雄(「春夫による四つの無伴奏の歌」より”うぐいす”及び”孤独”)・松本民之助(「日本の郷愁」より”虹をくぐれば”・”母をよぶうた”・”黒き落葉”、「春日狂想」)・小山清茂(「千曲川旅情の歌」))の作品とともに、伊福部先生の『ギリヤーク族の古き吟誦歌』(メソソプラノ:平井淳子・ピアノ:奥千歌子)、『シレトコ半島の漁夫の歌』(バス:堀野浩史・ピアノ:奥千歌子)、『アイヌの叙事詩に依る対話体牧歌』(ソプラノ:弓田真理子、ティンパニ:長谷川友紀)が演奏されました。『ギリヤーク』は、やや歌い方が西洋の歌曲に近く、最初伊福部歌曲に不慣れな感じでしたが、次第に慣れて来た感じでした。感情表現も豊かな方なので、もっと伊福部歌曲を歌い込まれたら、と感じました。『シレトコ』は、原曲を4度下げて、ややテンポの遅いバスの歌唱です。本来が男声の曲ではあるのですが、”スーパーバス”の低音がよく響いていました。貴重な演奏だったかもしれません。最後の『アイヌ』は、2年前にも同じ歌手とティンパニで聞いているのですが、ソプラノの弓田さんはうまくなったなと実感させられました。また、藍川さんのリサイタルでもティンパニを叩かれた長谷川さんの演奏は安定感があり、黒く長いマントも相まって、ビジュアルもたっぷりと楽しませてくれました。やや藍川さんの声量に合わせたイメージだったようで、弓田さんの歌が伸びきらない局面もありましたが、是非、またの機会でも聞いてみたい演奏でした。告知が遅めだったのですが、多くの伊福部ファンが集まっていました。

 

2002/3/28音楽の友ホールにて『シレトコ半島の漁夫の歌』を演奏

シリーズ<日本歌曲と詩人の心>の中で、”近代叙情詩人をきくT”と題した回にて、更科源蔵詩ということで『シレトコ半島の漁夫の歌』が演奏されました。さすがに年度末前の平日夜は、スケジュールが取れませんでした。もっとも『シレトコ』は、すぐに演奏されますから↑。

 

2002/2/16所沢市民文化センターにて吹奏楽版「タプカーラ」を演奏

埼玉県で活動している吹奏楽団AMUSE WIND ORCHESTRAの第6回定期演奏会にて、Michael.T.Island氏編曲による「シンフォニア・タプカーラ(吹奏楽版)」(全曲)が演奏(初演)されました。”ややアレンジ(外人だからなあ。)が平板で物足りなさを感じましたし、ラストの金管の盛り上がりも今ひとつの感じでしたが、アマチュアのブラスバンドですから、伊福部作品をやろうという心意気だけでも十分に評価できますね。ちなみに、アンコールのトップが、和田薫氏編曲による「バンドのためのゴジラ・ファンタジー」でした。生演奏で聞くのは初めてでしたが、よほど「タプカーラ」よりも、気持ちよく聞けました。特に曲調がレクイエムへと変化するあたりは見事でしたし、ゴジラのテーマを奏でる金管はとっても勇壮でよかったです。これからも邦人作品を頑張ってください!

 

2002/2/8大泉学園ゆめりあホールにて野坂惠子コンサート

今年2/1に開館予定の新しいホールにて、”Plectrum Vol.1 野坂惠子コンサート”が、お母様を亡くされ、翌日にお通夜を控えた中で開催されました。私は平日の夕方ということで、行けませんでした。精神的にも難しい局面だったかと思いますが、無事に「二十五絃筝甲乙奏合 交響譚詩」及び「琵琶行」の伊福部作品等を演奏されたようです。低音筝がお嬢様の小宮瑞代さんではなく、本巣嬉志子さんで、最初の演奏ではミスがあったものの、アンコールではきちんと弾きなおされたようです。野坂操寿さんのご冥福を祈るとともに、今後の野坂惠子さんの一層のご活躍を期待したいと思います。

 

2002/1/26杜のホールはしもとにて朗読イベントに「琵琶行」が!

”朗読美術館「フリーダ・カーロ」メキシコの女性画家 燃える生命の自画像”と題する朗読イベントで、野坂惠子が二十絃筝を弾かれました。女優たかべしげこさんの朗読に合わせて奏でられた曲の中心は、「琵琶行」だったはずです。純粋音楽と効用音楽のクロスオーバーとして、大変興味深いイベントでしたが、私は別件のため行けませんでした。日時:1/26(日)15:00からで、場所:杜のホールはしもと(JR横浜線・相模線及京王相模原線 橋本駅北口)でした。

 

コンサート情報に戻る

元に戻る