コンサート情報98

 

 

98/11/29台東区浅草区民会館にて「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」を演奏

14:00開始の「アデカ富士通ジョイントコンサート」の中で、中野恵さんが同曲の第一楽章を演奏されます。伊福部先生に直にレッスンを受けたということですから、大変楽しみですね。

 

98/11/26津田ホールにて「鬢多々良」を演奏

日本音楽集団の第153回定期演奏会にて「鬢多々良」が演奏されました。菅野由弘氏の委嘱の新曲や猿谷紀郎氏の「双魚譜」等若干退屈な前半だったのですが、ラストを「鬢多々良」が締めくくってくれました。カメラータのCDとは同じ演奏者・指揮者だったのですが、生の迫力もあって全く異なるイメージに聞こえました。また、かつて私が生で聞いて感動した「まどか」の演奏とも違うイメージです。指揮の田村拓男さんの樂太鼓が要所を締めていたのが印象的でした。惜しむべきは、笙の音が弱く、篳篥の音に完全に負けてしまっていたことでしょうか。でも、さすが日本音楽樂集団という演奏でしたね。事前にスコアを勉強しようと思っていたのですが、忙しくて出来なかったです。

 

98/10/14カザルスホールにて「日本組曲−弦楽オーケストラのための−を初演

暫く前から伊福部先生が取りかかっておられた「日本組曲」の弦楽合奏版がこのたび無事完成し、東京音楽大学弦楽アンサンブル演奏会にて初演されました。聞く前は、管弦楽版から管楽器を除いた程度かと思っていたのですが、聞いてみてその音の深さと豊かさに改めて感動を覚えました。ピアノ版からはじまった日本組曲の新しいバリエーションとして高く評価して良いと思います。まさに、「日本組曲」は、先生のライフワークともいうべき作品ですね。

 

98/9/18紀尾井ホールにて「ギリヤーク族の古き吟誦歌」を演奏

「日本の作曲・21世紀へのあゆみ」と題した9年かかりの企画の第2回”新生「日本現代音楽協会」”という演奏会にて、上記曲目が演奏されます。ソプラノは、かの藍川由美さん。現在予定の決まっている第一期(2000年まで)では、他の伊福部作品を取り上げる予定はありません。実は、「ギリヤーク」は生で聞いたことがないのですが、所用のため参加できません。

 

98/9/15かつしかシンフォニーヒルズにて「物云舞を演奏

邦楽合奏団「まどか」の第七回定期演奏会にて、「物云舞」が演奏されます。この「まどか」という合奏団は、年一回の定期演奏会を着実に行っていますが、伊福部先生の作品も時々取り上げています。かつて、私が初めて聞いた「物云舞」・「鬢多々良」もこの合奏団の定期演奏会にてでした。今回は、この一曲だけなので、パスします。

 

98/8/23 大阪ザ・シンフォニーホールにてコンサート

「関西フィルハーモニー管弦楽団と伊福部昭の世界」

曲目:「リトミカ・オスティナータ」

「SF交響ファンタジー1〜3番」

「管弦楽のための日本組曲」

指揮:和田朋樹 演奏:関西フィル ピアノ:島敏子

「リトミカ・オスティナータ」:ピアノの弱さが気になりました。ソロの部分は良いのですが、出だしやオケがかぶさるとどうしても力不足・音量不足です。この「リトミカ」の原型である「協奏風交響曲」を昨年レコーディングした館野泉さんで聞いてみたいものです。是非、キングレコードの「芸術」シリーズで、「リトミカ」をやるなら館野さんでお願いしたい。全般的には良い演奏と思えるのだが、更に苦言を言わせてもらうと、(他の曲とのバランスもあるのだが、)ティンパニが騒々しすぎた。

「SF交響ファンタジー1〜3番」:第1番については、導入のゴジラのテーマが少しテンポが早すぎるように感じました。まるで、「vsキングギドラ」のラスト”ゴジラは死なず”を思い出させます。第2番については、初めて生演奏を聞いたのですが、静・動の変化がよく出ていました。しかし、他の純粋音楽の楽曲と比べると、少し不満が残りました。キングギドラのテーマの部分は、金管楽器の奏者の方々が顔を真っ赤にして演奏されていたのが、印象的でした。第3番については、まとまった演奏でした。特に、コングとスーザンのテーマでのティンパニの優しい演奏が良かったです。最後の地球防衛軍マーチは、少し早すぎるテンポでした。

「管弦楽のための日本組曲」:打楽器と管楽器は熱演だったのですが、弦楽器の音の薄さが気になりました。私は、初演を含めて4度目の生演奏なのですが、全般に物足りなさを感じました。

なぜか、アンコールはなし。もっとも、これだけの曲を生でやったら、厳しいとは思いますが、最後に「ロンドインブーレスク」でもやったらと思ったのは、私だけではないでしょう。いつものごとく、私を含め関東からの参加者もいらっしゃいました。一部では「伊福部ストーカーズ」と呼ばれています。もっとも、先生はお見えになりませんでした。

 

98/7/1 東京音楽大学内で器楽系のコンサート

 

98/5/28 なかのZEROホールにて「協奏風交響曲」を演奏

伊福部先生が教鞭を取られた東京音楽大学のシンフォニーオーケストラによる現代日本人作曲家の作品を取り上げたコンサートで、「ピアノと管弦楽のための協奏風交響曲」が演奏されました。音大の学生たちの演奏ということで、一部厳しい意見もありますが、評価できる熱演だったと思っています。勿論、ガチャガチャとミスもありましたし、携帯電話が第二楽章で鳴るとか不運もありました。正直、第一楽章の導入部では「どうなることやら」と不安に思いましたが、ピアノを弾いた2年生の森君も第三楽章に入るとその若さが溢れる熱演でした。勿論、リテイク可能なCDには及びもつかないかもしれません。それでも、東京で「協奏風交響曲」が生で聞けたことを喜びたいと思います。昨年の札幌での蘇演を聞いた方にはわかると思いますが、札幌の演奏も結構ミスが耳につきました。この難曲は、CDで完璧に近い演奏を望むか、ミスはあっても生の迫力を楽しむか、どちらかしかないのでは。特に若い音大生たちの演奏ですから、未来の可能性を期待してあげるのが、ファンの姿ではないでしょうか?

 

98/3/14 府中の森芸術劇場にて「日本組曲(ピアノ版)」を演奏

前日のコンサートでの収穫はこの情報でした。ということで、後からの掲示になってしまいました。遠藤郁子さんのピアノリサイタルの中での演奏です。他の曲目がベートーベンとショパンで、客席の半分以上は女性でした。私は、当日の昼に車で当日券を求めて、夜は電車で行って来ました。昔(1991年の伊福部先生の喜寿記念コンサート)に行ったことがあったので、できた芸当です。この曲は同じ遠藤さんの演奏で、CD化されていますが、それよりも熱のこもった名演でした。二日続けての伊福部音楽でしたが、たっぷりと楽しめました。前日と同じ知人に出会ったり、前日は会わなかったのに今日はという方もいて、面白かったです。

 

98/3/13 東京芸術劇場にて「SF交響ファンタジー第一番」を演奏

さすがは日本フィルというところでしょうか。全般に無難にまとめていました。「都民芸術フェスティバル」ということなので、客の入りも大変よかったみたいです。他の曲目が、ガーシュイン・コープランド・バーンスタインで、アンコールが「美女と野獣のテーマ」ですから、後半はメロメロに甘いコンサートでしたね。この1番だけということで、マニアの数は少なかったようですが、、、

 

98/1/17  新宿オペラシティにて「シンフォニアタプカーラ」を演奏

新しいホールの割に音響は今一つの感じ。広上指揮の日本フィルはCD版よりも、早いテンポの演奏。特に第一楽章の導入部が短かったのは不満。同じオケによる演奏なら、CDのほうが断然よい。

 

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